こんにちは。
カエルくんのお母さんこと、イラストレーターの 中野智美です。


実は、カエルくんというキャラクターは、“紙よみがえる”というカエルのキャラクターを
プレゼンするお仕事があり、その時に生まれてきた子でした。
残念ながらプレゼンには落ちてしまったのですが、あんまりカワイク生まれてきたので、
この子を活かして何か自分で企画したいなと思いました。

「3年はがんばろう!それでモノにならなければ諦めよう。」
という覚悟で初めたイラストの仕事も、今年2008年で4年目。
周りの方達のお陰で、目標の3年を越える事ができました。

3年という一区切りを終えることができたので、もう一歩進んで新しい事をしたいな。
そんなふうに思って、この『カエルくんの地球さんぽ』を考えて、
そのために、実は、去年あたりから少しずつ準備をしていました。
取材をした時に実写で映るカエルくんのぬいぐるみを、友達の たまちゃん にお願いしたり、
色々な本を読んだり、お話を聞きに行ったり。

自分の興味の引き付けられる事に接していると、
別の切り口からの情報が繋がりあったり、同じような考えを持っている人に出会えたりして、
偶然が偶然を呼ぶようなシンクロニシティが何回もあって、
ますます自分が進んでいる方向が正しいような、すべき事であるような気がしてきました。

そもそも、私が「地球」の事を感じたのは、
4年前に会社を退職して、まず行った「屋久島」で、です。
その頃の私は、疲れきっていました。ココロもカラダも。
自分が薄っぺらで、ヒラヒラと流されていました。

でも、辛かった時に読んだ田口ランディさんの本に屋久島の事が書いてあって、
どうしても行ってみたくなったんです。

自分の生まれた4月。穏やかな暖かい時期で、新緑が美しい季節でした。
屋久島で、屋久杉の森を歩き、山を登り、リバーカヤックで川を登り、一人で島を廻りました。
途中、島の北に位置する一湊の海岸で、岩の上でぼんやりしてみました。

太陽は暖かく柔らかくて、
海からの風はさわやかで、
波はたんたんと押したり引いたりしていて。
何というか生きるためのモノがたっぷりあると感じたんです。

そしたら、地球が、
「ここにいてもいいんだよ。空気も水もたっぷりあるから、大丈夫だよ。」
 っていってるような気がしました。
 そしたら、何だか胸がいっぱいになって、どわ〜っって涙が出てきて、
 泣きながら「ありがとう。」って思ったんです。
あの時の、許されたような安心した気持ちは今でも忘れません。

いつも全力で力一杯生きていないと、自分の居場所がないような気がしてた。
誰かの役にたって、誰にも迷惑をかけないで生きていかなきゃ、
生きている事が許されないような気がしてました。
屋久島に行ってから、自分達の都会での暮らしが「はぐれちゃってる」と思うようになりました。 だからきっと、何だか心細いし不安なんだと。
都会というほど栄えてるわけじゃないけど、いつもの生活に帰ってくると、
やっぱり私たちの暮らしは「はぐれちゃって」いるように感じました。

私たちはどうしたらまた繋がれるんだろう?
ず〜っとそれを考えてます。

でもいくら考えても分からないので、自分ができる事をしてみようと思います。
カエルくんと一緒に、私も地球をお散歩して、仲良くなりたいな。

みなさんも、一緒にお散歩してもらえると嬉しいです♪

                               2008. April. Happy day