『屋久島・旅日記』part2_ドライブ編

さてさて、4月に6泊7日で行った「屋久島旅行」のうち、遊べる5日間の後半2日は、レンタカーを借りて、気ままに島をグルグルと回ってみる事にしました。
このために、ペーパードライバー講習を受け、教官に「これなら大丈夫」との太鼓判をもらい、気合いを入れてきました!

■4日目【島を安房から時計回りに。マイナスイオンの旅】
って、そんなつもりで計画した訳ではないけど、この日は、滝をいくつか見に行こうと思ってたり、温泉に行こうと思ってたりして、何となく体に良さそうな場所巡りでした。
レッツゴーと走り出し、まずはアクセルこっちね、うん、大丈夫…とこんな感じで出発したのですが、この時期の屋久島は観光客も多くはないので、車も少ないし、道幅もあって、何とか行けそうな感じ。
とはいうものの、スピードを出せないので、後ろから車が来る度に路肩へ寄り、減速し、「お先にどうぞ〜。いいの、私は制限速度でいいの!」と気持を強く持ち持ち(^^;)。
それでも、だんだん慣れてくると、快適なドライブでした。
というのも、屋久島の県道は島をグルリと囲っていて、どこを走っていても片方に海、反対には山々が連なっているので、とっても気持がいいのです。
まず目指すは、「千尋(せんぴろ)の滝」です。
巨大な花崗岩の一枚岩(約400×200M)を中心に形成されたV字型の峡谷に、約66mの高さから清流が落下して(※ガイドブックより)いるそうです。
確かに大きい〜。ってか、滝よりも岩が大きいなぁ。さすが、花崗岩の島、屋久島!
そこの展望台のところに、外国人のおじさんが犬と一緒に露店をしていて、日本語がお上手!滝の名前は、「尋(ひろ)」というのが、サイズのことで、滝の大きさが「千尋」あるからそう言うんだって!
へぇ〜〜〜(×10)!?
写真を撮ってもらったり、その後行きたい場所への道を教えてもらったり、売り物の流木を貰っちゃったり(汗っ)、とても親切にしてもらいました。お礼をして、何となくホッコリとした気持になって滝を去りました。
さて、おじさんに教えてもらった道を通って、「尾の間温泉」へ。
ここの温泉は、色んな人からも勧められました。
確かに、お湯が何となく柔らかい、とろっとした感じ。肌に潤いがジワジワ染みてくるみたい。そして、聞いていたとうり、ちょっと熱めのお湯でした。
あと、湯舟の底に石が敷き詰めてあって、それを踏み踏みする感触も良かった☆
そろそろ、お昼。お昼ご飯は、「パン&ケーキ ペイタ」でパンを買って、さらに島を時計周りに進んで、栗尾海岸の岩場でぼ〜…と食べていると、地元のおじさんに「これ(タンカン※みかんのような果物)あげるから、こっち来て話そう」と言われ、2人で浜辺に座り込んで1時間近くおじさんの地元の生活の様子の話を聞いたりして。。。
別れ際に、さらにタンカンをもらって。ありがとう、おじさん。
お次は、「大川(おおこ)の滝」へ往きました。
この滝の周辺は、日本でも有数のマイナスイオンなのだそうで、滝つぼの近くまで近付く事が出来て、滝の水しぶきが水蒸気となっていて、本当に気持の良い滝でした。
しばらく座り込んで、肌にマイナスイオンたっぷりの空気をしみ込ませようとした、三十路の私…。
滝の近くに、「大川湧水」という名水スポットがあって、是非、屋久島の焼酎「三岳」をこの湧水で割って飲みたいと思い、ペットボトル2本分をゲットしてきました。
まだ時間があったので、帰り道がてら、「屋久島フルーツガーデン」に寄り、ジャングルのような野放しな植物達のガーデンを我が道いってるガイドさんに案内され、手を蚊にさされ(ピシャリ!と、私の腕を叩いて、ガイドさんは蚊を駆除してくれました…)、
それでもまだ時間があったので、“屋久島焼”「新八野窯」で器をお土産に買って帰りました。
沢山の出合いがあって、盛り沢山な一日でした。

■5日目【島を安房から反時計回りに。お土産と西部林道】
とうとう、翌日早朝のフェリーに乗って帰らなければなりません…(;_;)
なので、この日は島を一周しながら、お土産を買いました。それと、是非やりたかったのが、屋久島空港近くにある「杉の舎」での“仙人さんの箸”作り体験!
前の日から電話をして、当日にも電話して…としつこく電話して、やらせてもらいました(^^;)
「土埋木」という杉の木を使って、店主の中島さんの指導のもと、ノミで削ってゆきます。
この感触が何とも心地よい…。杉の匂い。良く手入れのされたノミの削り心地の良さ。一流の職人さんは道具を大事にするものですね。
作業をしながら、色々とお話をしてくれました。
中島さんは、「生活すること、それ自体を大切にしている」方でした。
モノを作る事、人との関係の中で自分を高めていくこと。人は、失敗をするから、新しい発見があって、先に進むんだって。
人間には、車のハンドルと同じように、仕事にも、もの作りにも「遊び」が必要だって。
ここは、ただ、お箸を作る体験をするだけの場所ではないようでした。
その後、屋久島で一番大きな町、宮之浦でお土産を買い、お昼には「カボチャ屋」で“屋久島ラーメン”を食べて、さらに島を反時計周りにドライブ。
天気は良くて、右手に見える海がきれい☆
人も車も本当に少ないんです。
途中、島の北に位置する一湊の海岸で
「だ〜れもいない海♪」などと歌いながらぼんやりしたり、さらにすすんで「いなか浜」の海岸で、霞んで見える口永良部(くちえらぶ)島をながめながら、ポッキーをかじったり。
あぁ、癒されるなぁ〜。。。
さらに反時計周りに進むと、だんだん道幅が狭くなり、今日の目玉☆「西部林道」へ近付いてきました。
途中、「屋久島灯台」に立ち寄ったら、残念ながら灯台には登れなかったんだけど、灯台のふもとに小さな祠がありました。
そこには、何ともニンマリと良い顔をして微笑んでいる神様の像が祭られていて、旅の無事を祈ってきました。
いよいよ道は細く一車線となり、傾斜も緩やかに出てきます。“保護地区”の看板を過ぎると「西部林道」です。
ヤクシカやヤクザルに会えるかな?ドキドキしながら、ゆるゆると運転していると、のっけから惜し気もなくヤクシカが路肩に出現!
少し警戒しながらも、逃げはせず、澄んだ瞳で「何か来たよ」って感じでこちらを観察しています。
まだ若いヤクシカのようで、バンビみたいだ〜。うぉ〜っ、かわいいなぁ〜。
あぁ、でもゴメンくだいね。あなた達の土地に、ちょっとお邪魔しますね。こんにちわーこんにちわー。
その後、ヤクザル達の群れが、路上で蚤取りし合っこ中に遭遇。
ヤクザルさん達は、車を止めて見つめる私を、明らかに不快に感じているようでした…。
あんまりジロジロ見ないように〜。。。さりげなく〜。パシャリ(写真)
何となく、気を使ってしまいます。う〜ん。自分だったらくつろいでる所をジロジロ見られるのは嫌だよなぁ。やっぱ。
でも、野生動物をこんなに真近に見るのは初めて!車からだけど、その距離1mちょっと。ドキドキ、楽しかった〜☆

ドライブでの屋久島ぐるり旅。
まぁ、危ない場面も無かった訳ではないけどぉ…、無事に楽しく満喫することができました◎
屋久島は、車で回るなら3時間くらいで一周できてしまう、小さな島です。
自転車でも、半日で一周できるそうなので、次回は是非に自転車で移動したいなって思いました。
というのも、運転しながらだと、せっかくの綺麗な景色をじっくり見る事ができなくて、もったいなかったのです。
海を眺めながらの移動はホントに気持良い〜。
屋久島の時間は、車では少し早すぎるなって思いました。
出会った人たちも、ゆる〜りとしていて、「時間はたっぷりあるんだから」って感じでした。
自然も、場所も、「たっぷりあるんだから」って感じました。
だから、いつも時間に終われていて、頑張っていないと自分の居場所が無くなってしまうような、そんな都会の生活に疲れていた私には、ただそこにあるだけで、気持のいい風が吹いていて、あったかい日ざしがあたって、周りには海と山と浜辺しかなくて、地球にクルリと包まれているような感覚が嬉しくて安心して、一人ぼっちなのにちっとも寂しくはありませんでした。
「ここにいてもいいんだよ、場所も時間も空気も水もたっぷりあるんだから」
また、私は屋久島に行くでしょう。きっと、また必要になるんだろうな。